メディカルトリートメント
モデル
Medical Treatment Model
メディカルトリートメントモデルとは
メディカルトリートメントモデル(MTM)とは、初期のリスク評価から、個々の患者さんに合わせた予防プログラムの立案、最小侵襲治療などを行い、定期的なメインテナンスに至るまでの流れです。
口腔内の二大疾患である「むし歯」と「歯周病」の現状とリスク(なりやすさ)を検査・分析します。
Features
MTMの特徴
お口の状態を「見える化」して
共有します
自分のお口の状態がどうなっているのかというのはわかりづらく、毎日のお手入れにの効果も実感しにくいため、続けることに対してなかなか高いモチベーションを維持することが困難ですよね。
当院の予防プログラムでは、定期的に様々な検査を実施して、患者さまのお口の状態を写真や数値のデータとして蓄積して、わかりやすく「見える化」して説明します。客観的に時系列でご自身のお口の環境を確認できるため、お手入れの効果が実感できます。
患者様に合わせた予防プログラム
当院が予防歯科で何より大切にしているのが、比較して「評価」すること。定期的に収集する患者さまのお口の状態を蓄積していき、過去から現在を評価して未来を予測します。どのような方針で予防していくのかを患者さまごとに計画して予防プログラムを作成します。
無理なく続けられるように配慮しますので、気になる点などがあればお気軽にご相談ください。
Flow
MTMの流れ
①初診
初診時は1時間程度お時間をいただき、お口の状態を詳細に検査します。
お口の中の環境は人それぞれ異なるため、丁寧に現在のお口の状態の資料を集めます。これらの資料を定期的に比較評価することで、治療の必要性や定期検診のサイクルが判断し、患者さまにとって最良の健康維持プログラムを確立することができます。
問診
ご記入いただいた問診表に沿ってお話をお伺いします。
わからないことや不安なこと、伝えておきたいことなどがございましたら遠慮なくお話しください。
口腔内写真撮影
様々な角度からお口の様子の規格写真(決まった角度から撮影した写真)を撮影します。
お口の状態やこれまでの治療状況などを観察します。
X線写真撮影
様々な角度からお口の中のX線写真を撮影します。
歯1本1本の状態や治療状況、骨の状態や量を観察します。
口腔内診査(虫歯や歯周病の検査)
視診や触診、歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)の深さを測り、むし歯や歯周病の状況を検査します。
説明と応急処置(必要な場合)
痛みや症状が既にあって、処置が必要と判断した場合には、症状を緩和するための応急処置を行います。
②診療2回目
お口の環境が一人ひとり異なるように、むし歯や歯周病のなりやすさも人によって異なります。
2回目の診療では、むし歯や歯周病のなりやすさを調べ、お口の環境を良好に維持するプラークコントロールに取り組み始めます。
唾液検査・生活習慣についての問診
唾液を採取してお口の中の細菌の種類や数を検査します。
細菌を調べることで、人それぞれ異なるむし歯や歯周病のリスク(なりやすさ)を把握することができます。
OHI
お口の状態に合わせたセルフケア(歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスによる清掃)の方法をアドバイスします。
定期的なPMTCと日常のセルフケアでプラークコントロールを実践していきます。
③診療3回目
3回目の診療では、むし歯や歯周病のなりやすさの検査結果をご説明して、これから取り組む予防プログラムを説明します。治療が必要な場合には、お口全体を考慮した治療計画を説明します。
唾液検査結果・病因論についての説明
予防プログラムについて説明
専用のアプリケーションを用いて、唾液検査から導き出されたむし歯と歯周病のリスクを共有します。また、検査を総合的に判断して作成した、患者さまに合わせた予防プログラムをご説明します。
初期治療
必要に応じて、前回から引き続きPMTCやTBIを行ってお口の環境改善を進めます。
お口の中の状態に応じて、初期治療のにかかる回数は変わります。
④再評価
初期治療によりお口の環境が良好になったことを確認します。
初期治療後の再評価
改めて、口腔内写真撮影、X線写真撮影、歯周病検査を行い、お口の中の資料を収集します。
歯科医師による治療計画の説明・相談
お口の環境が改善できれば、歯科医師より今後の治療計画を説明します。
⑤歯科医師による治療
予防に向かうために、お口の中を総合的に治療します。
治療
治療計画に基づいて、むし歯や歯周病などお口全体を総合的に改善するための治療を進めていきます。
⑥再評価2
根本治療が終了したら、予防に向かうために最終チェックを行います。
治療後の再検査
口腔内写真、X線写真撮影、歯周病の検査、必要であれば再度唾液検査を行い、お口の中の資料を収集します。
再評価
初診時や前回のお口の環境と比較して改めて評価します。
お口全体の環境改善と予防の妨げになる要因の改善が確認できれば治療が完了となり、次回からメンテナンスとなります。
SOT(メインテナンスに入る最終段階)
予防プログラムについて改めてご説明するとともに、セルフケアについて改めてアドバイスします。
⑦メインテナンス(3〜6ヶ月に一度)
患者さまごとに作成した予防プログラムに沿って、患者さまに合わせた周期で、患者さまに合わせた内容のメインテナンスを行います。
OHI
お口の状態をチェックして歯周病検査を行います。
また、必要に応じてTBI(セルフケアのアドバイス)を行います。
PMTC・エアフロー・フッ素塗布
ご自身では取り除けない歯石や磨き残している歯垢(プラーク)を、専門的な機器を用いてクリーニングします。
各種検査(必要に応じて)
患者さまの予防プログラムや定期検診の状況に応じて、口腔内写真撮影、X線写真撮影を適時に行ってお口の環境を評価します。